日本の「非核」神話の崩壊

68:日本の「非核」神話の崩壊
著者:日高義樹
発行:2019/7
海竜社

YOSHIKI といえば、
X-JAPAN じゃなくて、

HIDAKA でしょ!

なうぁ~

日高氏の本を手にすると、『日高義樹のワシントン・リポート(テレビ東京:1995~2011~2012(続編))』のテーマ曲が脳裏に響いてきます。

あの番組、また観たいけど、先生ももうお歳だろうし、後継者に値する人物は見当たらないし、時代も合わないんでしょうなぁ~・・・。

一年前の発売直後に入手していましたが、日高氏の著書は数十冊読んでいますが、話が大きすぎて僕にはどうにもならないし、それよりも他にやることがあるかな・・・ということで、一年ほど積んどくになっていました。

コロナ禍で時代が急激に動くなかで、いろいろな価値観が変わったり、静かに進行していた問題が噴出したり、世の中が先行きの見えない不安に包まれるなかで、面白いこと、やりたいこと、思いついたことをやってみようか?という気持ちが、ふっと湧いてきました。

株式投資もその一環でしょうか。一応、素人なりに運用益は楽しみながら出ています。保有株の会社が破産して株価が1/4になる経験もしましたが・・・。

読みたくなって、積んどくの日高氏の本を一年経って開いて読んでみました。やはり面白いですね。読みやすい文章は健在です。85才とは思えない若さを本から感じます。

さすが、ワシントンD.C.のハドソン研究所の客員シニアフェローで、ハーバード大学政府諮問委員会のメンバーですね。最強にカッコイイ爺さんです。

日高氏っぽく
「インタビューをまとめます」

広島の市街地に30キロトンの原爆を投下した際、アメリカのトルーマン政権は正常な状況にあったとは言えなかった。(P22)

国を自ら守る安全保障政策を考えることを拒否してきた日本の国民自身であることを指摘したい。(P24)

中国の基本戦略である核による日本攻撃を、日本の力で阻止する必要がある。(P29)

核兵器のもたらす惨状は人間の尊厳を押し潰すものである。(P37)

トム・クランシー原作の小説で、ハリウッド映画にもなった「レッド・オクトーバーを追え!」では、最後はアメリカ側が勝利をおさめ、ソビエトの潜水艦を捕獲するが、戦いの帰趨はまさに紙一重であった。(P69)

プーチンが北方領土の返還に応じると考えている安倍首相は、世界の軍事情勢についての常識を欠いていると言わざるをえない。(P71)

中国はアメリカに対抗するスーパーパワーとしての戦力を一挙に強化しようとしている。(中略)その軍事力は世界の国々から盗用した技術で成り立っているに過ぎない。(P141~142)

習近平が如何に人工頭脳AIの魔術を強調しようとも、中国の石油不足が解消するはずはない。不足している大豆や小麦といった食料品が増えるわけはない。(中略)だが中国経済は共産主義体制のもとで、縮小し崩壊せざるをえない状況になっている。(P148)

日本では想像できないほど中国には偽札が多い。小売店が偽札をつかまされることは日常茶飯事だ。偽札に気がつかなければ、店の丸損になる。そこで現金よりも信用できるアリババとテンセントが提供する電子マネーによる支払があっという間に中国社会に広がったのである。(P150)

中国とは、国民が自分の国の通貨を信用せず、金融機関が人々を信用せず、政府も国民を信用しない国なのである。(P151)

官僚化が進んだ結果、官僚の周りにビジネスマンや学者、専門家、ジャーナリストが結集するという現象が出来上がってしまったのである。トランプ大統領はこうした状況を打ち壊そうとしている。(P192)

ハンター・バイデンの小さな投資会社は中国中央銀行から、ほとんど利子もつかない百億ドルの資金が供与された。(P195)

中国が1970年代の終わりから90年代、クリントン大統領の時代まで、あらゆる努力を傾け、アメリカから核兵器の技術を盗み取ったかを組織的に調査したのがアメリカ下院特別委員会で、1999年5月25日、その調査の内容を膨大な報告として議会に送っている。(P205)

もっとも大きな危機と脅威を世界に及ぼすのは中国であると言わざるをえない。(P210)

核兵器を使えない兵器にしておくため、つまり、敵である相手側が核兵器を使うのを抑止するためには、核兵器が必要なのである。(中略)日本の安全と世界の秩序を維持するためには、これまで日本がまったく考えてもみなかった抑止力を日本が自らの力で持つことが重要である。日本が独自の抑止力を持たなければ、日本の国そのものが徐々にではあるが、崩壊してしまうことになる。(中略)日本はアメリカや西ヨーロッパ、アジアの国々と協力して、邪悪な勢力に対する体制づくりに力を入れなくてはならない。(P227~230)

これからも、ワシントンから数々の提言をしていただきたいと思います。

多くの日本人は、戦時中の政府や軍部への不信感、世界唯一の原爆被爆国、福島原発事故の政府による隠蔽工作、過去の秘密の非開示、無関心などの問題もあって、なかなか核武装は議論すら難しい状況ですが、周辺国が核ミサイルで日本を狙っている現状を〝ないことにはできない〟わけで、現在から未来に向けてあらゆる防衛策を国民を巻き込んで議論してほしいです。

平和が一番ですが、どうやって平和を守るかは、現実を無視できません。

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