大草原の小さな家 -ローラのふるさとを訪ねて-
文:ウィリアム・T・アンダーソン 写真:レスリー・A・ケリー
構成・訳:谷口由美子 発行:1988/09 求龍堂グラフィックス
古本屋さんでこの本に出会い、懐かしくて手にしました。
大草原の小さな家 は、ローラ・インガルス・ワイルダー(1867~1957)の半自叙伝的小説で、日本ではNHKで1975~1982年(僕が小中学生の頃)にテレビ放映され、一世を風靡した名作ですね。ちなみに、僕はつい最近まで著者の実体験をベースにしたストーリーであったことを、知りませんでした。
アメリカ西部の大開拓時代、幌馬車に家族と全財産を積み込み、大自然のなかを旅をして、手に入れた土地に自力で家を建て、原野を開墾し、森を切り開き、狩りをして、自給自足の上で利益を上げて土地代を払い家族協力して生きてゆく。
先住民との衝突やならず者が襲撃してきたら自衛で守るほかない。急病人が出ても病院はない。手紙は遠く離れた街の郵便局までいかねばならない。テレビやラジオもない。熊や狼などの野生動物との闘い。大自然の猛威に翻弄される。せっかく育てた小麦などの農作物をバッタなどの害虫が大量発生して壊滅させられる・・・。そんななか夫婦協力して子どもを産み育て養ってゆく。次々に起こる困難に立ち向かって開拓者魂で生きてゆく。
時代背景や世界観がまったく異なりますが、インガルスファミリー、半端じゃない・・・。そしてアメリカ全土には数えきれないぐらいの開拓者がいて・・・。
大草原の小さな家 が、現代でも愛されているのは、やはりフロンティアスピリットに溢れた古き良きアメリカを体現した作品だからでしょうか。アメリカというのはすごい国ですね、昔も、そして今も。
本は、ローラのふるさとを訪ねて とあるように、物語の舞台となった場所や人物を文章と写真で楽しく案内してくれる内容となっています。改訂版も発売されているようですから、気になった方は是非どうぞ!
本文より
(P44) とうさんの歌った歌
旅はたくさんしたけれど 苦労は山ほどあったけど どこへ行っても じぶんの力で生きていくのが いちばんさ
(P58) しかし、とうさんはいった。「意志あらば、道あり。」
感動しました。震えました。僕なんか、まだまだ苦労が足りないないですね。
インガルス一家の物語、小説で読んでみたいと思います。ドラマはDVD化されているようですので観たいですね。
大草原の小さな家 LITTLE HOUSE ON THE PRAIRIE 、面白そうです。大草原のなかでは、小さな家は 生死に係る大切な家族の拠り処 であったことでしょう。現代社会の大草原とは、小さな家とは・・・興味は尽きないですね。
(2017年の28冊目)