「日経平均10万円」時代が来る!
著者:藤野英人
発行:2024/1
日本経済新聞出版
藤野さん、大風呂敷広げたなぁー。
でも、見えるんだろうな。
読んで気になったところ
ご存じの方も多いと思いますが、「伊藤レポート」の多岐に渡る指摘や提言の中でも特に重要だったのは、「ROE(自己資本利益率)の目標水準8%」を宣言したことです。P20~21
そして今、私は日本がデフレからインフレへと転換しつつあると考えています。おそらく、再び日本の株式市場は激変するでしょう。P70
(前略)今後は、競争力があって自社の商品・サービスの値上げを実施でき、それによって給与など従業員の待遇を改善できる企業だけが生き残って成長していくことになるでしょう。(中略)労働力不足が日本にインフレを引き起こす大きな要因になるのです。P81~82
(前略)しかしEV化が進めば、リチウムなどの希少金属の需要がさらに爆発することになります。今後、天然資源価格の上昇は避けられないでしょう。(中略)
私は、日本においてインフレ経済はすでに始まっており、長期的に続くと考えてよいと見ています。P85
「日経平均株価10万円」は、①インフレの進展、②大企業の変化、③次なる希望を示す新興企業の台頭の3つが揃わなければ達成しないかもしれませんが、私は大企業の変化と新興企業の台頭については楽観しています。「10年後に日経平均は10万円になる」と言っているのは冗談ではなく、本気です。P89
◎デフレで「仕事嫌い」「会社嫌い」になった日本人(中略)
日本の働く人たちは「自己研鑽」の気持ちも低い
2022年に行った調査
研修・セミナー、勉強会等への参加 11.6% 最下位
通信教育、eラーニング 7.1% 最下位
語学学習 9.9% 最下位
副業・兼業 8.9% 最下位
NPOやボランティア等の社会活動への参加 3.4% 最下位
勉強会等の主催・運営 2.9% 最下位
大学・大学院・専門学校 1.7% 最下位
とくに何も行っていない 52.6% 圧倒的1位 P106~109
◎投資の第一歩として「ありがとう」を言う
そこで、今すぐできることとして皆さんにぜひやっていただきたいのが、「ありがとう」を言うことです。(中略)
たとえばコンビニのレジで会計をしたとき、店員さんに「ありがとう」と言ってみましょう。職場でも、車内外の人に積極的に「ありがとう」を言ってみてください。もちろん家庭内でも「ありがとう」を増やしていきましょう。(中略)
◎「ありがとう」が生む大きなリターン(中略)
リスクゼロで意外に大きなリターンが見込める投資なので、ぜひ皆さんも実践していただければと思います。P110~112
投資でAIに勝つには「10年先」を見る(中略)
◎10年先を見る投資が、結果的に短期の運用成績も上げる(中略)
いずれにしてもここで重要なのは、「10年後の未来は、すでに存在している」ということです。(中略)
「あるべき未来を提示して選択していくという投資こそが、結果的に儲かる」。そう私は信じています。P128~134
IT業界で成功した人たちがこぞって宇宙を目指すのは、道楽やロマンではありません。彼らは、宇宙ビジネスが近い将来に大きく成長することを確信しているのです。P166
(前略)これからは業界の融合が進むだろうということです。(中略)業界の枠を超えてビジネスを拡大していく融合型企業が台頭していくことになるでしょう。P208
本書で著者は、「けっしてバラ色の世界というわけではありません」とも言っておられますが、持つ者は豊かな、持たざる者には厳しい時代が到来する、ということでもあります。
なんか、そんな気がしてきたな(笑)。恐ろしくもある。大変な時代が来るな。
自分の半生を振り返った時、いま思うのは、半分は捨ててしまって、もう半分は新しいことに挑戦しないと面白くないだろうなと思っています。
僕は、本業以外にいくつかの副業をしていますが、本業とは全く異なる業種の「ありがとう」というお客様の言葉、本業では知り得なかった業界の人達の言葉に、本業で荒んだ心を癒され、働く喜びを再認識し、誰かの役に立って社会の歯車の一つになる喜び、家族の存在への感謝の気持ちの気付きなど、副業には本当に助けられてきました。
余談でしたか(笑)。
面白い本でした。是非一読をお勧めいたします。サクっと読めますよ!