ターシャ・テューダー 静かな水の物語

映画を観てきました。先日読んだ本の著者の日常を綴った映画 ターシャ・テューダー 静かな水の物語 です。残念ながらパンフレットは売り切れ。

18世紀の農家に影響を受けたターシャ・テューダー邸である コーギーコテージ と ガーデニング、ターシャの著書や作品の紹介など、タイトルのように静かな映画でした。

自然体に日々手入れされている庭、愛すべきコーギー犬や白鳩,鶏などの動物たちの世話、創作活動などなど、91才とは思えないターシャ・テューダーの日常がスクリーン上で躍動していました。

観ている人達の多くが、こんな素敵な晩年が送れたなら、どんなに素晴らしいことだろうと思ったに違いありません。それと同時に、素晴らしい老後を送るには、それなりの才能や準備が必要だろうとも・・・。

 

映画のなかで、語られていたことがあります。

なにを する のか しない のか。

誰に 会う のか 会わない のか。

人生は 小さな選択 の積み重ねである。

 

無駄にしていい一日なんてない。人生は短い。やりたいこと すべきこと を自分の心に訊いて、それに応えて実際にやってみることこそが大切なんだと教わった気がします。

古書店で書棚に埋もれた本との偶然の小さな出会いから、これまた偶然にも映画が上映していることを知り、観に行くことが出来てよかったです。不思議な縁です!

ターシャの家

ターシャの家

Tasha’s Delightful House

著者:ターシャ・テューダー

写真:リチャード・W・ブラウン

訳者:食野雅子

発行:2005/11

メディアファクトリー

著者のターシャ・テューダー(1915~2008)さんはアメリカの絵本や挿絵の画家で、園芸家としても著名な方のようです。日野の古書店でこの本に出合うまで、僕は著者のことを知りませんでした。一般向けの家づくり関係の本が並んでいる書棚にひっそりと背表紙が見えていて、手にした瞬間に出会った感じがして、僕の自宅に来てもらうことにしたのです。

本には、最晩年のターシャ・テューダーさん、バーモント州の山奥に1700年代の農家を模して建てられたご自宅、歴史を刻んだ素敵な家具、自然のままのような庭が広がっていました。

日本の古い農家も趣がありますが、アメリカの古い農家もとても趣があります。むしろ、西洋化した現代の日本人にはアメリカの古い農家のほうがマッチしているのではないかと思うほどです。

本のなかの家具や調度品、ガーデニングの写真や記事を見ていると、ご婦人方には日本の農家よりも米国の農家のほうがお洒落でカッコイイと思うに違いありません。

本のなかで、少しだけ紹介されていますが、ターシャ・テューダーさんの絵は、アメリカ人の心を表現する絵と言われ、80冊以上の本を出版し、多数の輝かしい受賞作があり、一時代を築かれたすごい方なのですね。

〝ターシャの家〟は、広大な緑に囲まれた・・・というか、緑と一体化している無塗装の黒ずんだ板張りの古い木造の農家ですが、新しいモノには到底真似できない生命に寄り添った歴史や記憶を蓄えた静かでやさしい時間の流れるタイムマシーンのような空間が広がっているようでした。

今、映画が上映されているんですよね。-ターシャ・テューダー 静かな水の物語-という映画が。今度の日曜日に、なんとか時間をつくって、観に行ってみようかな!

(2017年の31冊目)

折りたたみ自転車で始める新しき日々

ものぐさ自転車の悦楽

折りたたみ自転車で始める新しき日々

著者:疋田 智

発行:2010/04

マガジンハウス

著者は自転車ツーキニストで有名な疋田智さん。

自転車でも本格的なロードバイクやマウンテンバイクは敷居が高いけど、折りたたみ自転車はカジュアルに楽しめるので乗ろうよ!という内容の折りたたみ自転車の入門書的な本。

したがって既に折りたたみ自転車を趣味としている人には、折りたたみ自転車あるある的な読み物になるし、折りたたみ自転車の購入を考えている人には参考になるだろうし、興味のない人には興味をもつ契機になるかもしれない、そんな面白い本でしょうか。

著者のサービス精神というか読者を笑わせようというか、文章のフレンドリーさが、クスっとする面もあるし、イラっとする面もある(笑)・・・無駄に文章が長くなっているような気がするのは御愛嬌でしょうか。

しかしね、自転車の街乗りに関しては第一人者で、自転車を取り巻く道路交通に関して多くの著書は大変に参考になるので、読んでみることをお勧めしたい。

 

読んでみて 気になったところ や 同感と思ったところ

人類が地球上に生まれて以来、我々の祖先は常にアタマよりもカラダの方を先に動かしていたはずだ。(P18)

古代の中国人は、考えをまとめる場所は、3つあると言ったという。1つはベッドの上、2つ目が馬上、3つ目が厠、つまりトイレの中だ。(P26)

小径自転車に乗っていると、時折「タイヤが小さいと、たくさん漕がないといけないんでしょう」なんてことを言われることがある。(P37)

いや、現代でも「〝安価な〟折りたたみ自転車は重い」。これは事実である。(中略)2~3万程度の折りたたみ自転車は、平気で16㎏や18㎏程度あって、実用になりにくい。(P39)

折りたたみ可能というアドバンテージ①酒が飲める!(中略)飲んでしまったら、折りたたんで電車に載っけて帰ればいい。終電過ぎたら、タクシーだってある。(P41)

折りたたみ可能というアドバンテージ②行動範囲が倍になる!(中略)考えるべきは「往き」だけ。往復の「復路」を考える必要があまりない。何かがあったら、すぐに折りたたんで、電車に乗ってしまえばいいんだから。(P43)

自転車を買う店は、「マニアショップ」または「プロショップ」などと呼ばれる店である。決してスーパーマーケットやホームセンターではない。(P65)

自転車も車両である以上、常に他者を傷つける可能性があるものと思った方がいい。その際に頼るべきはやはり保険だろう。(P248)

 

ちなみに僕の愛機は、ブリジストン スニーカーライト SNL163 というモデルで、2013/06に僕のところにやってきました。当時の定価は¥34,800、重量は11.8㎏です。ちゃんとした(重要)折りたたみ自転車としては廉価モデルで、高級機には性能的にはぜんぜん及ばないんですが、とてもお気に入りのカワイイ奴なんですよ!

自転車を選んだ基準として、

・事務所内に置くので、折りたたみ自転車。
・駐車で目立たぬよう、車体色はシルバー。
・コンパクトな15インチ前後のホイール。
・濡れた道を走るカモ、泥除けは必須だね。
・収納時に壊さぬように、内装式の変速機。
・チョイ乗りを満たす程度の、性能でいい。

ということで、真面目に楽しく悩んで決定した経緯があります。

Dwarf galaxy【(ドワーフ ギャラクシー)小銀河】と命名してますよ(笑)。

(2017年の30冊目)

大きな森の小さな家

大きな森の小さな家

Little House in the Big Woods

著者:ローラ・インガルス・ワイルダー

画家:ガース・ウィリアムス

訳者:恩地三保子

発行:2002/06(刊行:1932)

福音館文庫

大草原の小さな家 のインガルス一家の物語シリーズ、読みはじめました。懐かしいです。アメリカ西部の大開拓時代(1860~1890頃)、家族と財産を全て馬車に乗せて新天地を求める旅。現代人の悩みなんてすべて吹き飛ぶような過酷で生死を懸けた移動。

どうしても、父親目線で読んでしまうのですが、今を生きる僕には耐え難いほどのリスクと責任を背負っているチャールズ父さんには、ただただ感服するばかりです。

それでも生きる為に西部の開拓民の人達は、前に進むしかなかったのでしょうね。生きてゆくだけで、子孫を残すだけで、大変なことだったでしょう。

こういう作品を読むと、原点に戻れるような気がします。生きてゆくって大変だけど、それだけで素晴らしいことなんですよね。

大きな森の小さな家(ログハウス)って考えてみただけで、ワクワクするね!仕事や生活に疲れたとき、読む作品としてお勧めです!

(2017年の29冊目)

大草原の小さな家

大草原の小さな家 -ローラのふるさとを訪ねて-

文:ウィリアム・T・アンダーソン 写真:レスリー・A・ケリー

構成・訳:谷口由美子 発行:1988/09 求龍堂グラフィックス

 

古本屋さんでこの本に出会い、懐かしくて手にしました。

大草原の小さな家 は、ローラ・インガルス・ワイルダー(1867~1957)の半自叙伝的小説で、日本ではNHKで1975~1982年(僕が小中学生の頃)にテレビ放映され、一世を風靡した名作ですね。ちなみに、僕はつい最近まで著者の実体験をベースにしたストーリーであったことを、知りませんでした。

アメリカ西部の大開拓時代、幌馬車に家族と全財産を積み込み、大自然のなかを旅をして、手に入れた土地に自力で家を建て、原野を開墾し、森を切り開き、狩りをして、自給自足の上で利益を上げて土地代を払い家族協力して生きてゆく。

先住民との衝突やならず者が襲撃してきたら自衛で守るほかない。急病人が出ても病院はない。手紙は遠く離れた街の郵便局までいかねばならない。テレビやラジオもない。熊や狼などの野生動物との闘い。大自然の猛威に翻弄される。せっかく育てた小麦などの農作物をバッタなどの害虫が大量発生して壊滅させられる・・・。そんななか夫婦協力して子どもを産み育て養ってゆく。次々に起こる困難に立ち向かって開拓者魂で生きてゆく。

時代背景や世界観がまったく異なりますが、インガルスファミリー、半端じゃない・・・。そしてアメリカ全土には数えきれないぐらいの開拓者がいて・・・。

大草原の小さな家 が、現代でも愛されているのは、やはりフロンティアスピリットに溢れた古き良きアメリカを体現した作品だからでしょうか。アメリカというのはすごい国ですね、昔も、そして今も。

本は、ローラのふるさとを訪ねて とあるように、物語の舞台となった場所や人物を文章と写真で楽しく案内してくれる内容となっています。改訂版も発売されているようですから、気になった方は是非どうぞ!

本文より

(P44) とうさんの歌った歌

旅はたくさんしたけれど 苦労は山ほどあったけど どこへ行っても じぶんの力で生きていくのが いちばんさ

(P58) しかし、とうさんはいった。「意志あらば、道あり。」

感動しました。震えました。僕なんか、まだまだ苦労が足りないないですね。

インガルス一家の物語、小説で読んでみたいと思います。ドラマはDVD化されているようですので観たいですね。

大草原の小さな家 LITTLE HOUSE ON THE PRAIRIE 、面白そうです。大草原のなかでは、小さな家は 生死に係る大切な家族の拠り処 であったことでしょう。現代社会の大草原とは、小さな家とは・・・興味は尽きないですね。

(2017年の28冊目)

レバニラ炒め定食

5/27

仕事で行った川崎の京町。

お昼時、レバーとニラが僕を呼んでいる気が・・・ガルル~♪

入ったお店は 元祖ニュータンタンメン本舗 京町店 です。

僕は知りませんでしたが、川崎界隈では有名なグループ店のようです。

同僚は、もちろん タンタンメン だそうです(当然だろという感じ)が、僕は入った店にレバニラ炒め定食がある限り、当然ながら レバニラ炒め定食 が重要なんですね(笑)!

で、食べてみましたら、予想以上に レバー も ニラ もボリュームがあって、味もしっかりしていて、もやし でごまかすこともなく、美味しかったですね~!

食後は、身体も心もパワーアップして、午後の仕事に実が入りましたよ。僕にとって レバニラ炒め定食 は、パワーアップフーズなんですね、やはり。

レバニラ炒め定食 ¥850

元祖ニュータンタンメン本舗 京町店