54:年収1000万円の貧乏人
年収300万円のお金持ち
著者:伊藤邦生
発行:2016/5(2013/2)
KADOKAWA 中経の文庫
先日読んだ杉原杏璃氏の著書に出ていて、
気になったので読んでみました。
だれでもお金持ちになる法則収録なんて、
プロアスリートになれる法則収録ぐらい、
一般ピーポーにはあり得ないことなんで、
まさか安易に真に受ける人はいないよね、
いや・・・いるんだろうな ( ´艸`) 。
販売の人がキャッチーな見出しを・・・。
売れりゃぁいいんだもんな、出版社はさ。
本の内容は真っ当です。いってみよ~。
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読んでいて気になったり共感したのは、
つまり、私たちは、必要最低限の生活費を除くと、「公務員」と「建設会社」と「銀行員・保険マン」を食べさせるために、一生懸命働いているといえるのです。(中略)保険会社で保険商品の設計を行っている友人がいますが、彼らは100%、保険会社の保険に加入していません。みんな都民共済です。この事実が、保険の手数料の高さ、暴利の仕組みのすべてを物語っています。(P36~38)
〈お金持ちになる法則Ⅰ〉
自分のために働き、自分のお金をつくる
〈お金持ちになる法則Ⅱ〉
自分のお金を働かせて、お金を生ませる
(P41)
サラリーマンが「収入を増やしたい」と思ったときは、「もっと自分のスキルや実力をを上げてキャリアアップしよう」と考えます。一方、資産家や事業家は「もっと収入を増やすために、儲かる商売を考えよう、効果的な投資をしよう」と考えます。(中略)ビジネスをもてばもつほど、優良な投資先をもてばもつほど「不労所得の川」は累積的に増えていき、ダムに入る収入は自然と増加していきます。(中略)投資やビジネスに「正しい答え」は存在しない(中略)投資家は多くの案件を精査し、「その中に1つ、2つよい案件があればいい」と考えます。(中略)「リスクを取る」とは損失を覚悟すること(P60~P71)
投資でお金を増やすことは簡単ではない(中略)日本株は儲からない(中略)「日本株で儲ける」のは至難の業です。(中略)「人口が増えれば株価が上がる」という単純な真実(中略)「株価の上下は、40代半ばの人口の数に比例する」(中略)日本株で儲けるには「勝ち組」企業を選ぶしかない(中略)ユニクロが一人勝ちする前から、その成長性を予見しないといけないのです。(中略)投資信託は、あなたを豊かにする商品ではなく、証券会社を豊かにする商品なのです。(P76~86)
分不相応のお金をもっても、維持することはできない(中略)市販されている投資本の9割以上は、読んでも意味がありません。なぜなら、1500円で買える本の知識の中には、なんの優位性もないからです。(中略)無料セミナーに参加してもなんの意味もありません。というのは、無料セミナーは、投資のノウハウを教えて投資家に儲けてもらうためではなく、自社の顧客になる投資家を集めて顧客リストをつくることが目的だからです。(中略)本当においしい話ならば、なぜ彼ら自身で投資しないのでしょうか。答えは簡単。本当は、たいしておいしい話ではないからです。(中略)結局は、あなたの「投資力」に比例して資産は増えていきます。それが低ければたまたま投資で儲かったとしても、その後が続かないのです。(中略)積極的にセミナーで講演する人やメディアに出てくる人の大半は、投資で稼げていません。彼らは、投資についておもしろおかしく話せるにすぎません。本当に投資で稼げる人たちは、競合が増えてもいいことはないので、基本的に表に出るのをイヤがりますし、自分の投資法や投資のコツなどは公開しません。(中略)投資で実際に稼いでいる講師3人の話を聞いていて、ふと気づいたのが、「どの講師も自分の得意なトレードの話以外は一切していない」ということです。(P108~148)
「全員が買ったら、その株は、それ以上は上がらない」(中略)「上がるから買う」という人は、結局、その株価が割高なのか割安なのか判断できていないのです。(中略)資産を守るためには、分散投資は有効ですが、資産を増やす場合は、むしろ集中投資をしなければいけません。(中略)分散投資は、資産を守るためではなく、ファンドマネジャーの職を守るためにある言葉なのです。(中略)本当に儲かる案件は、一般に出回ることはない(P189~195)
得意分野を探し、そこで「優位性」をつくって勝負しないといけません。(中略)自分で判断できない投資は、すべきではないのです。(P211)「優位性のある投資で勝負する」というルールを守らないと、必ず手痛いしっぺ返しをくらうことになるのです。(P211~213)
実際に得意なトレード手法が身についたら、その取引ができるとき以外は取引してはいけません。(中略)自分のトレード手法に合わないトレードをしてはいけません。(P220)
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本書に出てくる気になった本
トマス・J・スタンリードとウィリアム・D・ダンゴの共著『となりの億万長者』(早川書房)
『バビロンの大富豪』(ジョージ・S・クレイソン著:キングベアー出版)
泉正人さんが書いた『お金の教科書』(ダイヤモンド社)
『経済の法則』(ハリー・S・デント・ジュニア著:イーストプレス)
『バブル再来』(ハリー・S・デント・ジュニア著:ダイヤモンド社)
『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス著:日本経済新聞出版社)
『マーケットの魔術師』(ジャック・D・シュワッガー著:パンローリング)
『新マーケットの魔術師』(ジャック・D・シュワッガー著:パンローリング)
『人生と投資で成功するために 娘に贈る13の言葉』(ジム・ロジャーズ著:日本経済新聞出版社)
『億万長者 富の法則』(ロジャー・ハミルトン著:KADOKAWA)
『ファミリーウェルス 三代でつぶさないファミリー経営学』(ジェームズ・E・ヒューズJR著:文園社)
『魔術師たちの心理学』(バン・K・タープ著:パンローリング)
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帯表紙の法則で当初はビビってましたが、
思っていたより遥かに面白い本でしたよ。
投資関係の本は怪しい見出しが多いけど、
その実際も魑魅魍魎の世界で妖怪が多し。
ここに、書くのが恥ずかしくなるような、
ためらうタイトルが多くて困っちゃうよ。
でも、本を読むのは好きなんで、
為になるかはともかく、読みたいですね。