2001年公開作品。監督は降旗康男さん。
先日観た 単騎、千里を走る。よりも、4歳若い70歳の健さん登場!渋いねぇ。
ほぼ予備知識もなく鑑賞開始。
漁船が出てるから、漁師と奥さんの物語、の先入観から観始めて、なんと特攻とか、ホタルは死者の魂の宿りの象徴とか、昭和の終わりと戦後とか、重くて考えさせられる話じゃないですか。
健さんの映画はやっぱ深いんだけどね~。
そうだよね~・・・。
あなたへ(2012 降旗康男 監督作品)同様、奥さん(田中裕子さん)の心の中には忘れられない人が居て・・・、その人は特攻帰りの健さんにとっても大切な人で・・・。
永遠の0(2013 山崎貴 監督作品)を思い出しました。というか、本作品の方が先ですが。
戦争を経験し、激動の戦後を生き抜いてこられた方々は、現代の苦労では計り知れない艱難辛苦を乗り越えられ、思い出せば心が壊れる程の地獄を胸に秘められているのですよね。「戦争は絶対にしてはいけない」とよく言われましたが・・・。
古今東西どこの国にも戦争というものはあって、国を守る為には現実的には軍隊というものは必要で、相変わらず平和のために戦っている状況からは抜け出せない。
考えてみれば、人以外の生命の生存競争も戦争だよね。
でも人のみが、本能以外で戦争の愚かさを語れるよね。
なんて、考えたりしてしまいました。
出演は、高倉健さん、田中裕子さん、水橋貴己さん、奈良岡朋子さん、井川比佐氏さん、小澤征悦さん、小林稔二さん、夏八木勲さん、原田龍二さん、石橋蓮司さん、中井貴一さん、他。
特攻に出撃された方の遺書の想いや無念さは、行間に滲んでいると思います。
軍の検閲があり、思いのたけを書き綴ることは叶わないが、以前に特攻隊の遺書を読んで、そう感じたことを思い返しています。
映画も当然ながら、製作者の組織や個人的な思想が入っていますが、自分にとって考えさせられる部分を感じればいいのではないでしょうか。
ふとそんなことを思いながら・・・。