カリフォルニア物語3

カリフォルニア物語3
著者:吉田秋生
発行:1980.3
小学館フラワーコミックス

巻末には、

別冊少女コミック1977.3月号掲載の
『ちょっと不思議な下宿人』

別冊少女コミック1977.7月号掲載の
『どうぞハートの代金を』

別冊少女コミック1978.1月号掲載の
『ヨナの百夜一夜物語』

も収録されています。

(2019 年の17冊目)

人類資金Ⅶ

人類資金Ⅶ
著者:福井晴敏
発行:2015/7
講談社文庫

ちょこまか読んで一年間、ついに全七巻終わってしまいました。

全七巻とはいっても第七巻だけは三冊分の厚さがあるので、実質全九巻のボリュームですね。

いつでもページを開けば未知の人類資金ワールドがあったのですが、読み終わってしまいました。

読み終わって寂しくもあり、満足感もあり、時間が経ったら読み直すでしょうね、きっと。

素晴らしい大作でした。

読んでよかったと、出会って良かったと思います。

福井氏の他の作品にも登場する登場人物の活躍にはワクワクしましたし、本作品に登場する登場人物が他の作品にも登場することになれば・・・と今から楽しみにしています。

読んでいてぐっときてしまったところを記しておきたい。

この男も自分と同じ、せざるを得ないからそうしている〝ルール〟の囚われ人(中略)本家の人間ならやり直しもきくでしょうが、外様のわたしには再起のチャンスも与えられない。私にだって家族はいる。(P37)

『私たちは人間です。主権を持つ国家の一員、自分で自分の生き方を定める権利を持っています。東西冷戦は二十年も前に終わった。日本は反共の防波堤としての役割を終えた。敗戦のツケはもう払い終えたはずなのに、私たちはいまだに旧い〝ルール〟に縛られている。そう命じられたからではなく、変わる勇気を持てずに自分で自分を縛り付けて・・・』(P66)

人生は与えられるものではなく、つかみ取るものだ。(P210)

ジャンプスーツに包まれた肢体が奇妙に艶めかしく、(P241)

旧約聖書に語られるイスラエルの失われた十士族、そのひとつが日本人だなどという与太話を信じてのことではない。(P304)

あれはお仕着せの人道的支援なんかではない、人の中から自然発生的に生まれた援助だった。国の復興計画や、電力危機をビジネスチャンスと考える企業の大盤振る舞いより、無名の人から送られてくる一ドルが多くの日本人の心を救った。(P545)

人を、世界を動かすのは、〝神〟でもなければ主義でもない。経済だ。唯一、経済という〝ルール〟のみが人の行動を統べ、必要があれば世界に変化を促す。(P633)

人間の幸福とは、ゴールに到達することではなく、その過程の中にこそあるのではないかと自分は考える。(P667)

読み応えのある作品でした。ありがとうございます。

(2019年の15冊目)

もっと言ってはいけない

もっと言ってはいけない
著者:橘玲
発行:2019/1
新潮新書

橘氏の本はいままで読む機会がなかった。先日、橘氏の書いたネットの記事を読んで興味を持ったので、橘氏の書いた新刊を読んでみることにしました。

読んでみて、すごい気になったのは、

  1. 進化論的にいうならば、私たちのこころは、面倒なことを無意識に任せることでもっとも効率的に働くよう設計されているのだ。(P26-27)
  2. 「知識社会に適応できない国民が多いほどポピュリズムが台頭し、社会が混乱するのではないか」(P30)
  3. 同性愛が「生産性」が低いのではなく、「魅力的な男性と女性」を生み出す合理的な進化のメカニズムであることを着々と証明しつつある。(P53)
  4. 人的資本理論(教育は子どものため)から導かれる合理的な政策は(返済の必要な)奨学金制度の充実であって、教育の無償化ではない。(P77)
  5. 極端な男の知能、平均的な女の知能(中略)男は空間把握能力や論理・数学的脳力に優れ、女は言語能力や共感力に秀でている(中略)男女で知能に差はないが、ばらつきが異なる(中略)「文系」への女性の進出は、男に比べて言語的能力が高いことと、IQで平均付近の人数が多いことで説明できる。(中略)アインシュタインのような超天才が男である可能性はきわめて高い。(P85-88)
  6. アジアの人口が多いのは、稲作によってたくさんの子どもを育てることができる、ゆたかな社会だったからだ。(P153)
  7. 江戸時代(中略)より少ない人手で米をつくると失業者が溢れて村の秩序が崩壊する(中略)大規模農家が生まれないようにしたうえで、村人全員が日々〝勤勉に〟農作業に従事することで食料の増産を図った。(P155)
  8. 自分のほうがほんのすこしうまくできることに気づいたとしよう。だとすれば、このわずかな遺伝的ちがいに、生き延びるためのすべての可能性を賭けようと(無意識に)思わないだろうか。(P185-186)
  9. 華僑は、知能の優位性のある地域でしか財閥をつくることができない。東アジア系の国はIQが同じなので、経済的成功のための条件がない。だから、日本には華僑財閥が存在しないのだ。(P188)
  10. 性格と仕事の成果(業績)の関係をみると、すべての仕事においてもっとも影響が大きいのは真面目さで、次いで外向性、精神的安定性となっている。「真面目で明るく、落ち着いている」ひとは、どんな職場でも信頼されるのだ。(P216-217)
  11. 咲ける場所に移りなさい。(P236)

読む前の僕の先入観とは違う感じでしたが、とても興味深い内容でした。橘氏の他の著作も読んでみたいと思っています。

(2019年の14冊目)

サガラ Sの同素体 2

サガラ Sの同素体 2
原作:真刈信二
漫画:かわぐちかいじ
発行2019/2
講談社

「お言葉ですが 霞が関の透明性を 高める役割を 果たしているのでは ないですか」
「もし国民が 優秀な政治家を 選んでくれて その中の より 優秀な政治家で 内閣ができて いればね」
(P82)

だね。
日本だけじゃないけど、
アホな政治家が多すぎるし、
それを選んだ国民も・・・。

(2019 年の 12 冊目)

カリフォルニア物語2

カリフォルニア物語2
著者:吉田秋生
発行:1980.1
小学館フラワーコミックス

はまってきましたね~。

1巻はまだ、初期の吉田作品ということで読んでた。

2巻に入ると、初期とか吉田作品とか、関係なく面白くなってきた。

ヒース、イーヴ、ブッチの三人の青春。

みんな、それぞれ、抱えてんだよな~。

時には衝突しながら互いを認め合う。

それって大事だよな・・・と。

巻末には、
別冊少女コミック1977.5月号掲載の
『月夜のおくりもの』
別冊少女コミック1977.9月号掲載の
『マダム・ブレルの人魚』
も収録されています。

『月夜のおくりもの』で、
一人でいる時 うしろになにか 気配を感じたり この風景は 夢の中で見たことが あるなんて思った ことないかい? それが不思議な 世界の始まりさ (P159)
ってシーンがあるけど、すっごい引き込まれた。

(2019 年の11冊目)

COBRA 2

COBRA 2
著者:寺沢武一
発行2005/8(完全版)
MFコミックス

前野曜子さん歌うコブラのOP曲で、

背中にまといつく翳りは
オトコという名のものがたり

という歌詞がありますが、痺れますね~。

カッコよすぎます。

僕の背中の翳りは・・・言うまい(笑)。

(2019 年の10冊目)

アメリカに敗れ去る中国

アメリカに敗れ去る中国
安倍外交の危機

著者:日高義樹
発行:2018/11
徳間書店

久しぶりに読んだ Yoshiki の本。

X-Japan じゃなくて Hudson-America の Yoshiki だよ!

失礼しました。

ハドソン研究所首席研究員(客員上級研究員)として、日米関係について多数の著書を出されていて、以前はテレビ東京系列で、日高義樹のワシントン・リポートという番組をやられていました。

日高先生が番組で英語で直接アメリカの大物と喋るときなど、なうあ~・・・、あんどあ~・・・、わっつあ~・・・なんて話し出しにファンが喜んだりね(僕ももちろん)。

日高義樹といえば、やはりアメリカ第七艦隊の旗艦ブルーリッジ とか 原子力空母を発艦する戦闘攻撃機F/A-18E/F Super Hornetなどのシーンが思い起こされます。1971年にニクソン大統領当時のエアフォースワンに乗った最初の日本人記者でもあります。

日高先生の本を読むのは、2012.2発行の『帝国の終焉「スーパーパワー」でなくなった同盟国・アメリカ』以来ですか。ご無沙汰していました。

読んでみて気になったところ

  1. アメリカ軍は、中国が南シナ海一帯に建造した軍事基地は、戦略、戦術上、きわめて攻撃しやすい軍事目標だと考えている。(P10)
  2. 第二次大戦以来卓抜した海軍力を誇示してきたアメリカはいまやその力の限界に達しており、同盟諸国の協力を必要とするようになっている。(p33)
  3. 政府から25パーセント以上の資金援助を受けている中国の国営企業がアメリカで営業することを禁止することや、(P48)
  4. トランプ大統領の対中国戦略の中心の一つは、中国にこれまでのように先端技術を盗ませないことである。(P54)
  5. 今後、アメリカの知的財産権を侵害した中国企業は全て、アメリカの安全保障上の立場を危うくした企業と認定され、アメリカへの進出を禁止される。(P73)
  6. フェイスブックは中国のテレコミュニケーション企業と共同でビジネス活動を行っているが、アメリカ側の情報を中国政府に流し、安全保障上の脅威をもたらしていると懸念されている。(P76)
  7. 「中国からのダンピング製品に対する特別関税が完全に実行されれば、中国の借金経済は崩壊し、習近平政権は政治的影響力を一挙に失う」(P89)
  8. トランプ大統領の厳しい対中国政策に賛同した。アメリカ議会の与野党が珍しく一致してトランプ大統領を支持したのである。だがアメリカのマスコミはこういったことをほとんど報道していない。(P154)
  9. クリントンが中国に与えたのは、垂直に打ち上げた大陸間弾道ミサイルを地球を回る軌道に乗せるための制御技術だった。(P190)
  10. 「中国陸軍と空軍はその80パーセントが、国内の軍事的制圧に使われている。外国との戦争などできない状態である。(後略)」(P195)
  11. アメリカの指導者は、安倍首相が李克強と話し合うべきだったのは、自由貿易ではなく、中国の国営企業によるダンピング輸出であり、それをやめるよう要請することだったと考えている。(P233)
  12. アメリカの安倍首相に対する大きな不満は、いまや経済的にも軍事的にもアメリカの敵となった中国の指導者に対して、きわめて迎合的な姿勢をとったことにある。(P234)
  13. 自由貿易と、グローバリゼーションの基礎となるべきは民主主義である。中国は世界第二の経済大国になりながら、民主主義とはほど遠い、共産党一党が支配する専制主義体制をとり続けている。その事実から目をそらして、中国と友好関係を深めるだけの外交は決して、日本のためにならない。(P238)

僕の日常とはかけ離れた壮大なお話しですが、末端の人間として、国家や巨大企業の戦いの影響を受けないわけにはいかないですよね・・・。個人にはどうにもなりませんが、多少なりとも知るべきは知りたいですね。

日高先生の新著を楽しみにしています。

なうあ~!

(2019 年の9 冊目)

カリフォルニア物語 1

カリフォルニア物語1
著者:吉田秋生
発行:1979.11
小学館フラワーコミックス

海街diary、ラヴァーズ・キスを読んで、他の吉田秋生作品をもっと読みたくなり、古い作品を新刊で検索すると当作の文庫がありましたが、文庫版は絵や文字が小さくて老眼には厳しく・・・(笑)、やむなくコミック版の古本を全巻セットで購入しました。古本のいい香りがします。落ち着くなぁ。

作品は40年前にコミック化されたもので、ページを開くと今日の吉田氏の作風のルーツが感じられます。今よりはずっと粗削りな表現の中に、若かりし吉田氏のその後へと続く勢いを感じます。

当時の僕は13歳の中学1年生で、吉田作品はまったく知りませんでしたね。

吉田作品についていろいろ調べていて、なんと!僕の大好きな 片岡義男 作品の文庫の表紙絵 と アニメーションキャラクターのデザインを手掛けていることがわかった。僕の書棚に34年も前から吉田作品があったんだと嬉しい驚き!

こうしてあらためて見てみると、吉田作品ですね~。

ボビーに首ったけ
著者:片岡義男
発行:1980.10(1985.2-14版)
角川文庫

ボビーの表紙絵は、記憶の深層に残っていました。ラヴァーズ・キスを読みはじめたときの懐かしい感じは、今思うとボビーの表紙絵から来ていたのかも知れませんね。

ボビーをつかまえろ
著者:片岡義男
発行:1985.2
角川文庫

『ボビーをつかまえろ』の巻末には、吉田氏と片岡氏の対談が掲載されています。読み直してみようかな。

『カリフォルニア物語』1巻の巻末には、別冊少女コミック1977.11月号増刊掲載の『悪魔と姫ぎみ』が収録されています。こちらも楽しい作品ですよ。

(2019 年の 8 冊目)